山手の家
横浜の山手に位置した建物である。オーナー様からは「木を中心とした明るい建物で山手に合ったものとして欲しい」との要望で設計された。

かつての横浜の欧と和の文化の出会いをインテリアに表現して、木部はナラ材の白木仕上げとしているが、ダイナミックな空間や、曲面を多用することで欧風な空間構成としている。ディテールでは木格子を使った和の雰囲気なものを各所に配している。

横浜のイメージをカモメのデザインに凝縮させ、建物のいろいろな部分にこの形を埋め込んである。家具への象蕨、ドアの押し棒、ドアの飾り、障子の桟に至るまでである。建物内の全ての造作材は造り付け家具と同様に家具仕上げとなっており、高い施工レベルの内装となっている。 階段は鉄骨の下地にナラ材を化粧でくるんだ構造となっているが、外観からは木造の階段に見えるようになっている。外壁と屋根は外断熱構造としており、外壁にはベルギー産の煉瓦を中空積みで施工している。

▲前ページへ